![[JD26] NEWS - THE CAMERA CONTROLLER FEATURE IN JUST DANCE 2026 EDITION 1](http://staticctf.ubisoft.com/J3yJr34U2pZ2Ieem48Dwy9uqj5PNUQTn/6xxEiEsUOaswWiKvqLbxrl/3bc7c62029cd73e947413b54e1f0da59/just-dance-2026-edition-controller-devs.jpg)
今回は__Ubisoft Paris Studio、「ジャストダンス」チーム__の__Apolline Wasik__と__Léo Gammel__を呼んで、『ジャストダンス2025エディション』でベータ版として提供され、今年『ジャストダンス2026エディション』で正式にリリースされた__カメラコントローラー機能の開発秘話__を聞きました。
Kinectからカメラへ:モーション認識の新時代
「ジャストダンス」コミュニティからは何年も前から、将来のエディションでKinectに代わる機能を提供してほしという要望が寄せられていました。実際コアなファンの多くが、パフォーマンス測定の精度を高めるために全身の動きを認識する機能を求めていたのです。Xboxが2021年後半にKinectのサポートを終了したことで、私たちはスマートフォンのカメラを使った新しいシステムについて考え始めました。1年半におよぶ徹底的な研究開発を経て、カメラコントローラー機能のV1の準備が整い、今後の「ジャストダンス」のエディションなどで最大限に活用できる状態になりました。
機能の仕組み:ディープラーニングとダンスの融合
従来のカメラを使った採点システム(主にKinectベース)とは異なる点として、新登場のカメラコントローラー機能では既存のディープラーニングモデル*が使用されています。このモデルは、プレイヤーの動きを3次元の骨格として推定し、ゲーム内のコーチの動きと比較してスコアを算出します。プレイヤーとゲーム間のあらゆるデータ(距離、角度、向き、モーションの測定値)は、機械学習に基づく比較アルゴリズムを経由することになります。この新しいモーションコントローラー**により、右手だけを追跡するのではなく、全身の動きを正確に採点できるようになりました。
さらに、スマートフォンのカメラを使ったこの新しいソリューションは、いずれのゲーム機からも独立しているため、PlayStation®5とXbox Series X|S、そして今回初となるNintendo Switch™とNintendo Switch™ 2での同時リリースを可能にしてくれました。
![[JD26] NEWS - THE CAMERA CONTROLLER FEATURE IN JUST DANCE 2026 EDITION](http://staticctf.ubisoft.com/J3yJr34U2pZ2Ieem48Dwy9uqj5PNUQTn/4O3pn9tUaCGtkw84CtF01r/ca60dfbf0652ba620695afe248c3aa2b/just-dance-2026-edition-controller-JP.jpg)
ユニークな機械学習アルゴリズム
カメラコントローラー機能の中核をなす機械学習アルゴリズムは、データサイエンティスト、スコアレベルデザイナー、ゲームプレイプログラマーで構成される「ジャストダンス」の制作チームが生み出したものです。データ収集、ラベリング、モーション認識システムを土台として作られています。初めに、内部データを使った機械学習アルゴリズムのトレーニングが行われました。データはその後、スコアレベルデザインチームによって検証・ラベリングされ、その品質をデータサイエンスチームがモニタリングします。そうして最終的に、ゲームプレイプログラマーの手によってこの機械学習アルゴリズムがゲームに組み込まれました。
本格的な開発プロセスが始まったのは、2023年後半。合計9,000件の動きが記録され、そのうち6,000件がトレーニングに、3,000件がテストに使われました。データテストでは80%の成功率を達成しましたが、残りの20%はスコアレベルデザイナーが手作業でバランスを調整しました。
2023年12月にはベータ版をコミュニティに向けて公開し、この機能や採点の具合について初期の定性的なフィードバックをもらう機会を設けました。全体的なフィードバックは非常に好意的なもので、アルゴリズムの学習曲線もプレイヤーに評価されました。
市場をリードする革新的な機能
新登場のカメラコントローラー機能は、データに基づいたソリューションによってモーション認識を効率的にゲームに組み込むことで、採点精度を飛躍的に向上させています。これにより、テクノロジー業界においても一線を画す存在となっています。
2025年からは、この機能に対応するマップの数が大幅に増え、どのデバイスでも一貫して安定したスコアが出るようになってきました。今年はたくさんの技術的改良が施され、採点における反応性と信頼性が向上し、振り付けがより細かく評価されるようになっています。このオーダーメイドの新ツールのおかげで、私たちはこのソリューションを扱いやすくなり、スコアのバランス調整をする際の自由度が増すとともに、プレイヤーに最高の「ジャストダンス」体験をお届けできるようになりました。
カメラを使った採点システムのこれから
私たちは、この独自の採点機能がより互換性の高いゲームプレイを実現し、このシリーズの将来に大きな付加価値をもたらしてくれると信じています。コミュニティからの好意的なフィードバックを非常に嬉しく思っています。これからもフィードバックに目を通し、機能の向上に役立てていきたいです。
*ディープラーニングモデルとは、ニューラルネットワークを多層構造にした人工知能システムの一種で、大量のデータから学習と判断を行うものです。
**『ジャストダンス2026エディション』では、デバイスに応じて3種類の採点オプションが用意されています。SwitchやSwitch 2をお持ちの方専用のJoy-Con™。すべてのゲーム機で利用可能な『Just Dance Controller』アプリを使った手で持つタイプのモーションコントローラー。そしてカメラコントローラーです。
開発者紹介:
Apolline Wasikは、Ubisoftでコンピュータービジョンを専門とするデータサイエンティストです。『ジャストダンス2026エディション』のカメラコントローラー機能の研究開発と制作に携わり、アルゴリズムによるデータ処理を担当しています。
Léo Gammelは、Ubisoftのスコアレベルデザイナーです。『ジャストダンス2026エディション』のカメラコントローラー機能の研究開発と制作に携わり、採点の信頼性向上とコンテンツ制作を担当しています。
[INSERT 960540 visual of the 2 speakers pics (coming soon)*]
カメラコントローラー機能とは?
「ジャストダンス」シリーズ内の機能であるカメラコントローラーモードは、スマートフォンのカメラを使って全身の動きを検出することで、ダンス中の採点精度をさらに高めることを目指したものです。仕組みとしては、スマートフォンのカメラが検出したプレイヤーの動きが画面に映るコーチの振り付けと照合され、プレイヤーの動きとコーチの動きが一致すればするほど高得点となります。この機能は、一人プレイかつ『Just Dance 2025 Controller』アプリを使ってのみ利用できるものでした。『ジャストダンス2025エディション』でのベータテストを経て、『ジャストダンス2026エディション』でカメラコントローラー機能が正式にリリースされ、ついに「ジャストダンス」をハンズフリーで楽しめるようになりました。

